縮んでいる木星の大赤斑


 
 木星の大赤斑の現在大きさは、1880年代のほぼ半分であることが分かった。この事は、NASAゴダード宇宙センターのサイモン・ミラー博士が率いる研究チームが、1881年11月に描かれた木星(左)と通常我々が目にする木星(右)を慎重に分析した結果、明らかにしたものである。

 19世紀後半の観測で明らかになった大赤斑の幅は約4キロメートル、3個分以上の地球がすっぽり収まってしまう大きさであったが、1979年に探査機ボイジャー1号と2号による観測では、その幅は約2万5000キロメートルに縮んでいることが分かった。高さは約1万2000キロメートル前後でほとんど変わっていない。

 ミラー博士によると、探査機ボイジャーによる観測以降大赤斑の収縮はさらに進み、以来、年平均226キロメートルの割合で狭まってきているとのことである。このまま収縮が続けば、2040年頃までには大赤斑(Great Dark Spot)から大赤環(Great Dark Circle)になるはずであるが、大赤斑を南北(画面上が南)から押しつぶす強力なジェット気流の圧力のため、ほぼ現形(卵型)のままであろうと考えられている。

 過去の観測データによれば、大赤斑は数十年の周期で膨張と収縮を繰返しており、従って再び拡大する可能性があるとのことである。この原因は、木星内部の奥深い領域で起こる周期的な雷を伴う巨大な対流が上方の雲に与えるエネルギーの強弱によるものと考えられている。

 大赤斑は、1664年、天文学者ロバート・フック(1635〜1703)により発見された。その存在理由ははっきりしないが、その北寄りの端では西からの風、南側では東からの風を伴った巨大な嵐のメカニズムであると考えられている。


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12/26 Jupiter's Shrinking Red Spot