現存する火星生命の証拠?

火星の大気中の水蒸気の分布
(緑:最多、紫:最少)

提供:ESA/Italian Space Agency

欧州宇宙機関(ESA)探査機マーズ・エクスプレスに搭載された分光計の観測データから、火星の赤道地域3カ所の上空の大気中にメタンと水蒸気が検出された。ESAのミッション関係者は、メタンは生命の基礎材料であり、水は生命の存在には不可欠であるため、火星の地表下で細々と生命活動を続ける微生物が存在しているかも知れないと推測している。メタンと水蒸気が存在する3カ所は、水の氷が存在する地表下の場所と一致している。

メタンは薄い火星の大気中では瞬時に消滅してしまうので、常にメタンが存在していることは、生命活動を続けている微生物により補充されている可能性もあり得る。しかし、メタンは生物学的のみならず地熱活動などの地質学的要因で発生するので、さらなる観測と分析が必要と考えられている。

既に、NASAのマーズ・オデッセイに搭載されたガンマ線分光計の観測により、火星の南半球の浅い地表下に水の氷が、さらに両半球の氷冠を覆う二酸化炭素の氷(ドライアイス)の下に大量の液体の水の氷が存在することを示唆するデータが得られたほか、マーズ・エクスプレスの観測では、現実に南極冠に液体の水が存在することが裏付けられた。こうしたことから、メタンの発生源が果たして生物学的な係わりによるものかどうか、乞うご期待である。
                                                      

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