衛星タイタンは液体炭化水素の宝庫

カッシニのレーダー観測で発見された液体の湖や海

画像提供:NASA/JPL

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タイタンの液体炭化水素の湖(想像画)  

提供:Steve Hobbs(Brisbane, Australia)

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探査機カッシニのレーダー観測データを分析した結果、土星最大の衛星タイタンには地球の石油と天然ガスの埋蔵量の数百倍以上のメタンやエタンなどの有機性液体炭化水素が存在することが判明した。上空でできた炭化水素は、雨となってタイタンの地表の窪地や砂丘に降り注ぐ。窪地に溜まった有機炭化水素は、液体のメタンやエタンの湖や海を造る。

「このぼう大な液体炭化水素の存在は、タイタンの地質や気候の歴史をひも解く重要な入口になる」と、分析を主導したラルフ・ロレンツ博士(カッシニ・ミッションのレーダー観測チーム)は述べている。現在公認されている地球の天然ガスの埋蔵量は1300億トンである。

気温が−179℃のタイタンの地表では、液体炭化水素がメタンやエタンとして存在し、地球上の液体の水の役割を果たしている。また、砂丘は主にソリンと呼ばれる複雑な有機分子で出来ていると考えられている。ソリン(Tholins)は、故カールセーガン博士が前駆生命の材料である科学物質を表現するために用いた造語である。

探査機カッシニは、これまでタイタンの地表の約20%をレーダーで観測し数100の湖や海を発見した。数十の湖や海にはいずれも、地球の石油や天然ガスの埋蔵量以上の液体炭化水素が存在し、また、タイタンの赤道に沿って伸びる砂丘は、地球の石炭の埋蔵量の数百倍の有機物質を含んでいると考えられている。

液体の炭化水素の湖や海のほとんどは、タイタンの北極地域発見されている。探査機カッシニが南極地域をレーダー観測したのは1回のみで、発見されたのはわずかに2つの湖に過ぎない。しかし、南極地域にも北極地域と同じ数の湖や海が存在すると考えられている。この推定が正しいとすれば、タイタンにある液体炭化水素は途方もない数量に増加する。南極地域のレーダー観測は、現在提案中のカッシニ・ミッションの延長が認められれば実現する。

 

http://www.jpl.nasa.gov/

                                                          

 

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