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太陽系


第20回 火星3 

探査機バイキング2号が見た火星

 1975年8月7日に打ち上げられたバイキング2号は、翌1976年8月7日に火星の周回軌道に到着した。1976年9月7日、北半球のクレーターの少ない広大なユートピア平原に着陸した。

ユートピア平原の眺め


 ランダーから見たユートピア平原の眺め。酸化鉄で赤みを帯びた土壌と、散乱する表面が黒い巨石がコントラストの妙を見せている。ユートピア平原は衝突クレーターの底に当たる溝の多い平坦地である。ランダーが着陸した場所は、噴出した物質が盛上がって出来たクレーターの頂きの部分のようである。

 下の画像は散乱する岩石のクローズアップ。手前の岩石は直径約20cm、中央左に見える巨石の直径は約1.5mである。1977年9月25日に撮影された。
雄大なオリンパス山
 オリンパス山は北半球の西の端に位置し、火星の基準面から27kmの高さに聳える太陽系の最高峰である。画面中央の右端に見えるのは、直径約90kmの山頂カルデラである。その周囲は、直径550km、高さ4kmの崖に取り囲まれている。底面は直径約700km、地球で最も高い盾状火山であるハワイのマウナロア(海底から9100km)をはるかに凌ぐスケールである。こうした異常に高い造山作用は、火星の地殻がワンプレート(地球はマルチプレート)で、ごく少数の限られた地域でのみ火山活動が繰返されるためであると考えられている。山腹に見える複雑な模様は、風の浸食で出来たオーレオーレと呼ばれる古い火山岩の地域である。
オーレオーレ
 下の画像はそのクローズアップ。1976年9月22日に撮影された。
カンドール・カズマ
 上はマリナー渓谷を形成する複雑な峡谷の一つのカンドール・カズマ。画面の地域の幅は800km。1978年12月5日に撮影された。
珍しい層状構造
 下は北極地域の谷間の明暗織りなす層状構造。1976年10月16日に撮影された。
風が作った地形
 風が作ったクレーター周囲の地形。まるで口を開けた魚のように見える。画面の上に見える暗い部分は、風の浸食で削られた地域である。クレーターの周囲に、明るい物質が堆積しているのが見える。画面は、幅220kmの地域に相当する。1976年9月20に撮影された。

南極冠の砂嵐
 後退した南極冠(画面左下)の砂嵐。火星全域を覆い尽くした砂嵐が終わる頃の画像である。火星の南半球が、金日点(太陽に最も近い距離)に達した翌日の1977年5月1日(地球日)に撮影された。南半球は間もなく真夏を迎える。