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タルシス・リッジ
赤道地域の西側に幅8000kmの巨大火成ドームのタルシス・リッジ(高原)がある。そこには、高さが20km以上の三つのつの巨大な火山、アスクラエウス、パボニス、アルシア(画面上から)が連なっている。太陽系の最高峰オリンパス山は、タルシス・リッジの西端に聳えている。画面下に見える東西に延びる地形は、マリナー渓谷である。
マリナー渓谷
火星の赤道地帯を東西に走る長さ5000km以上の大峡谷系で、北米のグランドキャニオンの約10倍もある。最大幅は200km、深さが7000mにおよぶところもある。この峡谷はタルシス高地の隆起でできた断層と考えられている。この峡谷から続く溝は、一時的な洪水によって形成されたものと考えられている。
オリンパス山
標高2万6000mの太陽系で最も高い盾状火山である。活発な火山帯の上で何百万年もの間成長し続けた。この火山の底面はイギリスよりも大きい。
赤い平原(砂漠)
赤い色は酸化鉄によるもので、まさに錆(さび)だらけの砂漠である。探査機バイキングのクローズアップ写真には、昔は水が流れていたらしい流床の跡が見える。この水が土の中の鉄と反応して錆ができた。
砂嵐
火星では砂嵐(ダスト・ストーム)が起こる。時には火星全体を覆ってしまうこともある。この塵嵐が起こりやすいのは、火星が太陽に一番近づいた直後である。2001年6月半ばに発生した砂嵐は、30年ぶりに火星全域を覆った。
南極冠
冬の南極冠は、主に二酸化炭素の氷(ドライアイス)に覆われていて最も大きい。夏は薄い水の氷で覆われているだけのようである。これは地球と同じように、自転軸が25度傾いているために、季節の変化が起こるからである。
火星の雲
火星ではさまざまな雲やもやが発生する。早朝の谷には霧が立ち込め、タルシス高地の高山には地形性の雲が発生する。このような雲は、空気塊が風によって低地から高地に吹き上げられて冷却した時に発生する。
冬にはポーラー・フード(極雲)と呼ばれる現象が起こり、特に北極では極冠が氷のもやや塵のベールで覆われる。南極では小規模のものが見られる。画面は冬の早朝、北半球のカセイ峡谷(北30度、西経65度)にかかる雲を撮影しものである。雲は主に水の氷で出来ているものと思われる。雲の下で明るいオレンジ色に見えるのは、地表を覆う霧である。
火星の水の氷の証拠
探査機マーズ・オデッセイに搭載されたガンマ線分光計(GRS)が測定した水素の分布を示すデータから、火星の北極と南極の地表からほぼ1メートル下に大量の水の氷が存在している可能性があることが分った。
上は、2002年2月、夏に入った火星の南極における水素(赤紫色)の分布図である。 測定データによると、地表下を構成する物質に占める水の氷の比率は約60%に達すると推定されている。この時期北極は真冬で、厚い二酸化炭素の氷(ドライアイス)で蓋われていたため水素の測定はできなかった。
下は、2002年10月半ば、夏を迎えた火星の北極(画面上)における水素の分布図である。 反対に冬の到来により二酸化炭素の氷で蓋われた南極(画面下)では、水素の存在を示す赤紫色はほとんど見られない。
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