宇宙ステーション・ミール    



宇宙ステーション・ミール
 1986年、ソビエトは宇宙ステーション・ミールを打ち上げました。これまでに、世界の12以上の国から派遣された23チームの合計59人のクルーがミールを訪れました。その中には、ロシアをはじめ、シリア、オーストリア、ドイツ、フランス、日本そしてアメリカの宇宙飛行士が含まれています。ミールは、必要に応じて拡張できるように設計されています。いろいろなミッションの目的に合わせられるよう、組立玩具のブロックのように組み替えができるモジュール(構造)でできています。

 1986年2月20日、ミールの中心となる基礎モジュールが打ち上げられました。このモジュールには、住居、生命維持装置、動力源、実験室が含まれています。ミールには、他のモジュールを取り付けるための4つのドッキングポートに加え、宇宙船ソユーズTMとプログレスMの2つのドッキングポートを備える能力を持っています。

 ソユーズTMは、ミールへのクルーや荷物を運ぶための有人宇宙船です。プログレスMは、無人の宇宙船で、ミールにドッキングしている間や、装置やデータの運搬で地球とミールの間を往復する時に実験を行うことができます。また、不要になったものを捨てるためにも使われます。ミールは2人か3人乗りですが、6人の宇宙飛行士が1ヵ月間も滞在していたこともありました。ロシアの宇宙飛行士ワレリ・ポリヤコフ博士は、1994年1月8日から1995年3月までミールに滞在しました。博士は、宇宙連続滞在時間の最長記録保持者です。

 現在、ミールの基礎モジュールには、5つのモジュールがつながれています。クバント−1は天体観測モジュールで、活動する銀河、クェーサー、中性子星などの物理特性の研究のために必要な情報を得るためのものです。クバント−2はエアーロック(気密)構造で、 生物学の研究データ、地球の観察データ、電子機器や建設資材を宇宙空間に露出することにより起きる影響に関する情報が得られる科学モジュールです。

 クリスタル・テクノロジカル・モジュールは、材料加工実験のために設計されたモジュールですが、スペースシャトルのドッキング・ポートもあります。この設備のおかげで、スペースシャトルは、ソユーズTMとプログレスMの両方の役割をこなすことができます。宇宙での技術開発の実験も、このモジュールで行うことができます。

 1995年6月には、スペクトル・リモート・センシング(遠隔探査)実験装置がこのモジュールに取り付けられました。低軌道の粒子を調査する実験装置もこのモジュールに取り付けられています。1996年4月、プリロリダ遠隔探査モジュールがミールに打ち上げられました。これには大気中のオゾンや濃縮エアロゾルを測定する計器がおさめられています。


ミールにドッキングするアメリカの
スペースシャトル・アトランティス

 1997年6月25日、(貨物を運ぶ)無人宇宙船プログレスがミールのスペクトル・モジュールに衝突しました。このモジュールは電力を供給するミールの主要部分で、アメリカが提供した多くの実験機器が積み込まれていました。この衝突でスペクトル・モジュールに穴があき、ミール内の気圧が下がりました。ロシアの宇宙飛行士ワシリ・シブリエフとアレクサンダー・ラズトキン、そしてアメリカの宇宙飛行士マイケル・フォウルが協力して、このモジュールを密閉して事無きを得ました。しかし、この事故でミールの電力の約50%が失われました。

 今では、他のモジュールの電力はもとどうりになり、新しいロシアの飛行士がミールに乗り込んでいます。彼らはミールの修理を続けながら、ミールでの実験を続けていくでしょう。



< 問 題 >

なぜ、宇宙ステーション・ミールには、標準形がないのでしょうか?



知っていますか?



重力が低い状態では、宇宙飛行士には「上」、「下」はあまり意味がありません。宇宙ステーション・ミールの居住部分では、床にはカーペットが敷かれ、壁は色付きで、白色の天井には蛍光灯が取り付けられています。こうすることで、宇宙飛行士には宇宙ステーションの中での生活が、より正常に思えるようになるでしょう。
ミールの中のソビエトの宇宙飛行士




宇宙用語集

< 答 え >


宇宙ステーションのモジュールは、ミッションの目的に応じて、付け加えたり、取り付ける場所を変えたりできるようになっているので、形は常に変わるのです。


宇宙に関するいろいろレベル2


All rights reserved. The Planetary Society of Japan 2000.