小惑星って何?

 太陽の周りをまわる岩石質の小天体である。ほとんどが太陽から2〜3.3AU(1AU=約1.5億km)離れた小惑星帯の中で太陽をまわっている。塵の粒子から直径数キロまで、小惑星は様々な大きさをしている。

 最初の小惑星は、1801年に発見された直径約913kmのケレスである。現在まで1万個の小惑星の軌道が解明されているが、おそらく何百万個も存在すると推定されている。

 小惑星のなかには、ケレスのように容積が大きいためその重力で球体になったものもあるが、ほとんどは不規則な形をしている。これは大きな天体同士が衝突したり、小惑星同士が衝突しあって少しずつ破壊されるためで、小さい小惑星ほど不規則な形をしている。小惑星の全質量を合わせても、地球の質量の1/1000以下である。

 小惑星の軌道は、通常火星と木星の軌道の間の小惑星帯にあるが、トロヤ群と呼ばれる木星と同じ軌道のものや、地球や火星の軌道を横切る「アポロ・アモール群」と呼ばれるものもある。地球に落下する隕石は、その組成から後者のかけらではないかと考えられている。

 小惑星は反射する太陽光のスペクトルによって分類されている。炭素質の暗いC型小惑星(75%)、灰色がかったけい素質(石質:15%)のS型小惑星、金属質のM型小惑星(10%)に大別される。  

 小惑星が軌道を一周する平均周期は約5地球年であり、多くの小惑星は5〜10時間の周期で自転している。小惑星のなかには長く伸びた軌道を持つものもあり、そのため太陽に非常に近づいたり、地球に接近したりすることがある。これ等がいわゆる地球近傍小惑星(NEO)である。事実、小惑星エロスは地球へ2300万kmまで、小惑星アポロは400万kmまで、そしてヘルメスは77万kmまで接近した。

 大きな小惑星が地球に衝突する確率は極めて低いが、衝突した場合は2万メガトン級の水素爆弾と同じ位の破壊力があり、大都市がすっぽり入ってしまうクレーターが形成されるといわれている。約6500万年前、恐竜を絶滅させたのはこのような巨大小惑星の衝突のためであろうと考えられている。

 小惑星は太陽系を形成した物質の残物と考えられており、太陽系の起源について重要な関わりを持っているものと考えられている。地球に衝突する危険性を持つ反面、小惑星は鉱物資源の宝庫ともいわれ、遠い未来の人類のために、今後探査は益々重要になってくる。

小惑星探査

 1996年12月、小惑星エロスとのランデブーを目的に探査機ニア・シューメーカーが打ち上げられた。推進機の故障のため、当初の予定より約1年遅れた2000年2月14日、エロスの周回軌道に乗った。2001年2月まで探査を行なう予定である。エロスに向かう途中の1997年6月27日、小惑星マチルドの2400km先を接近通過してこの小惑星を撮影した。


探査機ガリレオ

 木星探査機ガリレオは1991年10月29日と1993年8月28日に、小惑星ガスプラ小惑星アイダと衛星のダクティルの撮影に成功した。

衛星ダクティルのクローズアップ


探査機ニア・シューメーカー
 NASAの探査機ニア・シューメーカーは、2000年2月14日に小惑星エロスの軌道に到着して約一年間軌道からの探査を続けた後、2001年2月12日、エロスに着陸した。


日本の小惑星探査
 2003年5月9日、小惑星「イトカワ」の地表のサンプルを採取する探査機ミューゼス-Cが打ち上げられた。ミューゼス-Cは、打ち上げ成功が確認された後「はやぶさ」と命名された。

巨大小惑星探査
 
NASAは2007年7月、小惑星探査機ドーンを打ち上げる。目的は、小惑星帯の中を公転する小惑星としては最大のケレスと3番目に大きいベスタの総合的な調査である。