**********************************************************************        ☆☆☆☆☆ TPS/Jメール ☆☆☆☆☆ ********************************************************************** もくじ  ・YMコラム  ・ヒューストンレポート    ・ホットトピックス(作成者の健康上の理由により当分お休みします)   ********************************************************************** ********************************************************************** ☆☆ YMコラム ☆☆ (NO.481)    政権交代 8月30日、自公政権が崩れた。無駄遣い追放と官僚主導の打破と    いう二つの公約を中心とする鳩山内閣の船出は9月半ばになる由。    民主党自身が圧勝の原因を何に求めているかが、直接今後の展    開に響いてくるだろうが、それと同時に新しく議員になった人    たちの本当の意味での資質が試される日々が始まる。    さまざまな生活上の要求の中に、この国の出口を見つける課題が    普遍的にのしかかっている。この国を覆ってきた暗雲は、年を    追うごとに厚く黒々としてきているが、議員としての第一歩を踏    み出した人々には、未来を展望し、日本の新しい時代を建設する    という挑戦の心を何よりも持って欲しいものである。それは、私    の好きな一登山家の言葉がいつも気になるからである:    民族が大きくたくましく栄えたのは、    その息子たちが、冒険を愛したからである。    そして、民族が衰え没落したとすれば、    それはその息子たちが危険への喜びを失ったからにすぎない。    ―― ヘンリー・ヘーク    宇宙関係であまりよくないニュースが続いている。アメリカの    オーガスティン・レポートが「オバマ政権の提出している宇宙    予算では、到底宇宙進出の未来は論じられないよ」と悲鳴を上    げたのを皮切りに、アメリカは月探査機LCROSSの燃料枯渇問題    も抱え、そして転んだ子を蹴飛ばすように、森林火災が惑星探    査の牙城JPL(ジェット推進研究所)の周辺を襲っている。韓    国の衛星打上げ失敗、インドの月探査機チャンドラヤーンの交    信電波途絶など、「悪いことは重なる」ものである。    そんな中で刮目すべきは、ESA(ヨーロッパ宇宙機関)がロシア    のソユーズを全面活用して独自の有人飛行への道を開始する構    えを見せていることである。ソユーズを使って毎年数人の「ヨ    ーロッパ人」を宇宙へ送る方針をほぼ確立したのではなかろう    か。今やESAはEUの執行機関と化している実態はあるが、一方で    ヨーロッパには、科学・技術のことはその専門家の議論に注意    深く耳を傾ける伝統が、数百年続いている。17ヵ国の加盟国を    持つESAには知恵者が多い。加盟国がこれだけあると、動きの    鈍くなる欠陥はあるが、同時に世界の流れをしっかりと見るこ    ともできる。アメリカの有人飛行への勢いの衰退を感じ取った    人たちの大きな流れの存在が推察される。    日本の有人飛行に関する議論は、「金がない」という単純な表    現で一掃されることが多かったのであるが、それを「一掃」し    てきたのは官僚である。どの省の官僚の発言権が一番大きいか    は言わずもがなであるが、財務省の官僚が異常に大きい力を持    っているこの国では、他省庁の官僚は、抵抗は見せるものの最    後は屈する。有人飛行にもいろいろなやり方がある。1960年代    にソ連との必死の闘いの中で築かれて来たアメリカ式の有人飛    行は、まさに「行け行けどんどん」で、よく言えばオーソドッ    クス、悪く言えば金を湯水のように使う正面突破の有人システ    ムの構築だった。日本は、日本の独自のやり方で有人飛行への    道を頭を使って柔軟に遂行するべきである。    この場合、出発点にあるべきは、「官僚の許可」ではなくて、    現場からの具体的で強力な問題提起である。ヨーロッパとの協    働という行き方もある。9月に予定されているHTV(無人宇宙ス    テーション補給機)の有人化から出発する選択もある。議論し    て安上がりの方法を見つけることが肝腎で、それがなければ、    自己の分野の予算を削られることに疑心暗鬼の宇宙部落や「有    人は高い」という偏見に凝り固まった財務省を納得させること    は不可能だろう。どんなに非公式な議論でもいい、具体的で説    得力を持つ案を提出することである。予算をつけてもらうこと    から議論を始めようとするやり方は、まさに既に「親方日の丸」    の考え方が伝染しているのである。宇宙開発を20世紀の初めの    ころに立ち上げた貧乏な先達たちの考え方に回帰して、この国    の宇宙進出のやり方を作りなおす時代がやってきているように    思う。    他方、有人を本格的に展開するには上からのアプローチももち    ろん大事で、これまで「金がない」の一点張りで阻止されて来    た有人飛行の「具体的なやり方の議論」を、新しい政権が前例    にとらわれないで大胆に広く開放できるか。無駄遣いや官僚主    導、年金問題、老人介護、格差追放、……山積するさまざまな    諸問題の中に埋没しがちな日本の「未来への夢」を、有人飛行    を軸にして切り拓いてほしい――新政権の大事な試金石として    暫くは注目していきたい。(YM) このコラムに関するご意見・ご感想は下記アドレスまでお寄せ下さい。 matogawa@planetary.or.jp ********************************************************************** ☆☆ ヒューストンレポート ☆☆ 1(409号) NASAバルブ故障のためシャトル打ち上げを延期    エリック・バーガー    著作権ヒューストン・クロニクル        2009年8月26日    いつものことながら、NASAはシャトル・ディスカバリーの打上    げを停止した。2度目の停止である。    今度の原因はフロリダの発射基地周辺の悪天候ではなく、バル    ブの故障のためだ。火曜日(8月25日)夕方、液体水素をシャ    トルの外部タンクへ注入するとき不具合が発見された。    故障が発生したのは、ディスカバリーへ燃料注入を開始して2時    間経過した頃である。エニジニアは外部燃料タンクから排出さ    せるための直径8インチ(約20センチ)のサンバイザーに似た形    状のバルブが正しく閉じているかどうかを確認できなかった。    「バルブが閉じていることを示す表示がない。」と、ケネディ    宇宙センターの打ち上げ統合マネジャーのマイク・モーゼスは    言う。    今日(8月26日)シャトルの燃料タンクを空にして、エンジニ    アたちは故障の原因を突き止める予定である。エンジニアたち    はバルブが機能していないのではなく、単にセンサーの問題で    あると信じている。    もし、そうであれば、NASAは木曜日(8月27日)真夜中前に打上    げを試みるであろうと、モーゼスは言う。    彼はこの週の後半に打上げるための天候についても気がかりで    あることを認めている。プエルトリコの北東に熱帯波動があり、    これが熱帯性低気圧に発達する恐れがあるからだ。    NASAがディスカバリーを発射できるのはこの日曜日までである。    さもなければ、打上げは10月中旬までできなくなる。9月の打    上げは日本およびロシアが打上げる国際宇宙ステーションへの    補給船と競合することとなるし、その他にも問題がある。    国際宇宙ステーションへのディスカバリーの13日間のミッショ    ンは、ステーションに滞在している6名の乗組員に主として食    糧を運ぶためのものだ。    コメディアンのステファン・コルバートにちなんだコルバート    という名称のトレッドミルも運ぶ。    Valve problem forces NASA to call off shuttle launch    By Eric Berger    Copyright Houston Chronicle    Aug. 26 2009    訳注:シャトル・ディスカバリーは8月28日夜、無事打ち上げに       成功した。 ********************************************************************** ☆☆ ホットトピックス ☆☆         (当分お休みします)       各記事の詳細は日本惑星協会ホームページでご覧になれます。 http://www.planetary.or.jp/ ********************************************************************** ********************************************************************** ■タイトル  :TPS/Jメール ■発行元   :NPO法人 日本惑星協会          http://www.planetary.or.jp/ ■発行日   :毎週水曜日 ■発行システム:インターネットの本屋さん『まぐまぐ』          http://www.mag2.com/ ■マガジンID:0000022732 「TPS/Jメール」は、上記URLよりいつでも登録/解除可能 です。 ********************************************************************** **********************************************************************