**********************************************************************        ☆☆☆☆☆ TPS/Jメール ☆☆☆☆☆ ********************************************************************** もくじ  ・YMコラム  ・ヒューストンレポート    ・ホットトピックス(作成者の健康上の理由により当分お休みします)   ********************************************************************** ********************************************************************** ☆☆ YMコラム ☆☆ (NO.484)    漢字と宇宙のコラボに参加して    「音楽と宇宙」とか「絵画と宇宙」という催しは参加したこと    があります。しかし「漢字と宇宙」という試みは記憶にありま    せんね。さる9月21日(月)、東京・文京区シビック大ホー    ルで、東京漢字探検隊という人たちの主催した「宇宙(そら)    と日本人(わたしたち)」という講演会がありました。前半は    このタイトルで私が話をし、後半では京都の白川静記念東洋文    字文化研究所の久保裕之さんが、宇宙とか空に関係する漢字の    説明をしてくれました。「こんなテーマで来る人がいるんだろ    うか」と疑心暗鬼でしたが、300人ぐらいの人たち(ほとん    どが親子連れ)が集まったのには驚きました。    紀元前2世紀、前漢の武帝のころに編纂された思想書に、「往    古来今謂宙之四方上下謂宇之」とあります。読み下せば、「往    古来今これを宙といい、四方上下これを宇という」です。つま    り、「宙」は過去から未来に向かって流れる時間をすべてひっ    くるめて表す文字で、「宇」は上下前後左右すべての空間を表    す文字だということです。『淮南子』によれば、この解字は、    もともとは『尸子(しし)』という書物に出てくるものらしい    のですが、要するに「宇宙」とは「空間と時間」「時空」    “Time and Space”なのですね。    この辺までは寡聞な私も知っていたのですが、久保さんはさら    にこの「宇宙」の字を分解してその成り立ちを説明してくれま    した。ちょっとワープロソフトとメルマガという限界があって、    それを十分に説明できないのが残念ですが、肝腎なのは、「宇    宙」というものが持つ多面的な要素に、このたび新たに(私の    心の中に)「漢字」が加わったということです。常々「宇宙教    育とは、宇宙の多面性が多彩な子どもの心と響き合うこと」な    どと偉そうに言っている割には、こんな側面の大切さのレベル    に初めて気がつきました。「漢字もさることながら、これはい    ろいろとやらなければならないことが出てきたなあ」というの    が、そこからしばし思索しながら敷衍した実感です。    以前「倭と和」について書いたことがあります。    むかしお隣の中国まで命がけで「ご挨拶」に行ったこの列島に    住んでいる人たちは、自分たちのことを「わ」と言っていたよ    うです。まだこの列島に文字というもののなかった時代です。    あの国の人たちに比べて背が低かったのかどうかは不明ですが、    大陸の人たちは、自分のことを「わ」と称しているその人たち    に「倭」という字を当てはめました。たとえば『魏志倭人伝』    は、中国の「魏」の時代の歴史に記された「倭」という地方の    人たちについての記述です。背とは関係ないのかもしれません。    「あのちっぽけな地域の連中」というような意味でしょうね。    でも要するに「蔑称」であることは間違いないでしょう。    有難くこの字を頂戴した人たちは、やがて漢字を本格的に輸入    して使いこなす過程で、最初のうちは自分たちの国のことを    「倭」と書いていました。あの「邪馬台国」が直接「やまと」    に通じるのかどうかという話になると微妙ですが、「倭」の字    はしばらくは「やまと」の意味に使っていたのでしょう。毛利    家にのこされている写本に『古今倭歌集』の文字を見つけた話    も、いつか書いた覚えがあります。    そしてどこの時点でしょうか、この国に、漢字の意味を十分に    理解し、矜持の心もふんだんに有する人がいて、この国を表す    字を、音だけ残して「倭」から「和」に置き換えました。しか    も「大」の字まで付けて。いわく「大和」。戦艦大和の建造ド    ックを故郷に持つ私としては、今となっては「戦艦倭」では何    ともしまりがないので、この「倭」から「和」への転換は、ま    さに天才的な発想だったように見えます。なお、「日本」とい    う言い方が登場するのは、歴史家の人たちの考証によれば、お    そらく7世紀。天武の時代ではないかということです。    このたびの経験から、あらためて調べてみました。    まず「倭」。言うまでもなく、ニンベン(人)と「委」を組み    合わせています。漢和辞典によれば、もっと分解すると、    「禾」は稲穂などにも象徴されるように「垂れる穂」という意    味を持ち、「女」が「素直」という意味を持つので、「倭」全    体として「従順な人」を表現しています。また「矮小」の    「矮」と音が通じて、「背の低い人」という意味に通じていま    す。私が牽いてみたすべての辞書が、「倭」の字の意として、    @「やまと」と読んで「日本国」の意、A道が曲がりくねって    遠い様子、Bみにくい、という3つを挙げています。    異論はあるでしょう。素直でない女だっているだろうし、もと    もと女が素直という言い方は女性蔑視だ、とか。背は低い人を    「みにくい」につなげるのは差別だ、とか。そもそも「委員」    が「従順な人」ばかりの集団なら、世の中こんなにもめないだ    ろう、とか。お説ごもっともですが、上に概括したのは漢和辞    典なので、ご容赦いただきたいと思います。    次に「和」。「禾」は上記のとおりですが、「口」と合わさっ    ています。総じて「和」は、声を合わせて歌うことを表すとと    もに、「やわらぐ」「なごやか」の意味となるといいます。も    ともと「禾」という字は、「クヮ」という発音らしく、音が    「加」と通じて「加える」という意味を持つので、「和」は、    一つの声に対して、さらに声が加わることで、人の声にあわせ    るという意味を持たせているそうです。    来週は、この「和」を、日本人の特質とからめて、再び論じる    ことにしましょう。「いのちの大切さ」と「日本人の独創性」    と「日本の世界への貢献」を語りましょう。(YM) このコラムに関するご意見・ご感想は下記アドレスまでお寄せ下さい。 matogawa@planetary.or.jp ********************************************************************** ☆☆ ヒューストンレポート ☆☆ (411号) NASAにとって苦しい予算増額交渉    数十億ドルの増額を求め、議会での論争に備える    宇宙プログラム支持者    ステュワート・M. パウエル ワシントン支局    著作権ヒューストン・クロニクル    2009年9月13日    ワシントン発。    NASAの支持者は国際宇宙ステーションへ行くだけよりも、さら    に野心的なミッションを実施するため、予算増額の苦しい戦い    に備えている。    ある有力委員が先週オバマ大統領に、宇宙プログラムは2014年    まで現在の予算に、毎年30億ドル追加する必要があると話して    いる。    ホワイト・ハウスと議会が今年ウオール・ストリートの金融機    関や銀行、それに自動車メーカーを救済するために支出した4    兆ドルに比べれば、小さな予算にすぎないが、その増額を説得    することは容易ではない。    「来年度の議事日程は、予算を削減することであり、増額する    ことではない。」と、アメリカ・プログレス・センターの学識    経験者スコット・リリー氏は言う。    ジョンソン宇宙センターを選挙区にもち、NASAの管轄権をもつ    下院小委員会の有力メンバーであるテキサス州選出共和党ピー    ト・オルソン議員は言う。年30億ドルの追加について論争する    のは、「とても大変な挑戦であるが、わたしが勝利するように    準備はできている。NASAが要求する予算は救済のための予算で    はない。前政権の議会が承認している約束された投資レベルに    戻してほしいだけだ。」    引退した元航空宇宙関連企業の役員ノーマン・オウガスティン    氏が率いる10名の宇宙の専門家委員会は、1000億ドルを要した    宇宙ステーションへの米国の参加をあと5年延長し、廃止する    シャトル船団への予算を6か月延長し、2020年の月へ人類を戻    す計画を遅らせ、次世代の有人宇宙船のスケジュールを少なく    とも2年遅らせて2017年とすることを提案している。    しかし、専門家委員会はオバマ大統領へ提出した12ページの予    備的報告書のなかで「有意義な有人飛行」は緊縮予算のもとで    はなく、2014年まで毎年30億ドル追加支出できる環境でのみ達    成可能であると警告している。    委員会のメンバーである元宇宙飛行士サリー・ライドは次の10    年間に271億ドルの追加予算が必要であると予想している。現    在計画されている991億ドルの27%アップである。    米国の有人飛行の次の段階を示すオーガスティンのレポートに    対して、オバマ大統領が公的に反応する前に、議会のメンバー    は混乱している。     予算のことも重要であるが、当面の問題は誰もが「医療保障制    度改革」に焦点をあてているとき、NASAが忘れられないように    することだと、NASA担当の議会職員は言う。    支持者を探す    NASAの支持者は当初、下院および上院の歳出小委員会における    民主党のリーダーをターゲットとしていた。宇宙問題の支持者    は、メリーランド州選出民主党、歳出小委員会の女性議長で、    宇宙局の歳出を担当するバーバラ・ミクルスキ上院議員に協力    を要請していた。    しかし、下院でNASAを支持する議員は、ウエスト・バージニア    州選出、下院歳出委員会議長である民主党のアラン・モレハン    議員と戦うことを予期している。下院歳出委員会はすでに来年    度のNASAの予算を5億ドル近く削減しているからである。これ    はオバマ大統領が要求したレベルよりも低い。議員たちはホワ    イト・ハウスと上院議員との会議を要請し、オーガスティンの    レポートが完成する前に、モレハンが削減した予算の復元を求    めることにしている。    フロリダ州選出、上院小委員会議長、民主党ビル・ネルソン議    員の側近は、すでにNASAの予算に追加し得る6つの財源を見つけ    ていると言う。その中には化石燃料、石油、ガスの深層掘削の    研究のため民間の燃料会社に次の10年間にわたって委託する80    億ドルを含む。    議員たちは交通網建設プロジェクトおよび連邦政府主導プロジ    ェクトに充当する、2年間7870億ドルの緊急経済対策予算の一    部をNASAの予算に向けられないか検討している。ジョー・バイ    デン副大統領によれば、この予算はまだ1600億ドルしか執行さ    れていない。    「多くの緊急経済対策の予算が使われていない。」とテキサス    州選出共和党のジョン・コミン議員。「これらの経済対策予算    の一部をNASAの予算強化のために振り向けるべきである。有人    の宇宙飛行はとても重要なことだから。」    宇宙飛行と宇宙の専門家たちは、信頼できる年次の予算を希望    している。「いまは経済的に苦しいときである。しかし、だか    らと言って、グローバルな宇宙開発をリードする努力に背を向    けるべきではない。」と、ヒューストンに拠点をおく宇宙開発    連盟の主席アコスタ氏は言う。    大統領の影響    予算の増加には大統領のリーダーシップが重要であると、宇宙    政策の専門家で、シャトル・コロンビアの事故の調査委員を務    めたジョン・ログストン氏は強調する。「大統領はオバマの宇    宙プログラムを進めるために、政治的予算を使わなくてはなら    ない。」    議会の職員たちは火曜日(9月15日)のホワイト・ハウスの科学    及び技術委員会によるオーガスティンのレポートに対するヒア    リングを期待している。このヒアリングにより、NASAの追加予    算にたいするサポートの広さを測ることになる。    NASAの長官、チャールス・ボールデンは、このヒアリングで証    言することとなっていたが、それは取りやめとなった。理由は    オバマ大統領が宇宙プログラムの将来についてなんらの計画を    明確にしていないからである。    「このヒアリングで追加の支出について多くの質問が浴びせら    れるようであれば、問題です。」と議会の職員の1人が匿名を    条件に述べた。    By Stewart M. Powel Washington Bureau    Copyright Houston Chronicle    Sept. 13, 2009 ********************************************************************** ☆☆ ホットトピックス ☆☆         (当分お休みします)       各記事の詳細は日本惑星協会ホームページでご覧になれます。 http://www.planetary.or.jp/ ********************************************************************** ********************************************************************** ■タイトル  :TPS/Jメール ■発行元   :NPO法人 日本惑星協会          http://www.planetary.or.jp/ ■発行日   :毎週水曜日 ■発行システム:インターネットの本屋さん『まぐまぐ』          http://www.mag2.com/ ■マガジンID:0000022732 「TPS/Jメール」は、上記URLよりいつでも登録/解除可能 です。 ********************************************************************** **********************************************************************