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コンタクト2003会議
先月21−23日、カリフォルニアのエイムズ研究所センター(NASA Ames Research Center) でコンタクト(CONTACT)
2003 という会議が行われました。この会議は1983年、 カブリロ大学(Cabrillo College) の人類学者ジム・フナーロ(Jim
Funaro)氏の呼びかけで始まった会議です。科学者やSF作家、芸術家が集い、これからの宇宙開拓時代をはじめ、人類の将来に対する概念について創造的かつ多分野にわたったビジョンを話し合う目的で始まりました。詳しくは、http://www.cabrillo.cc.ca.us/contact/でご覧になれます。
今回のテーマは科学、開発、探検における美術と芸術の役割についてです。科学と芸術はまるでかけ離れた分野のように思われがちですが、古代人が描いた洞窟の壁画をはじめ、写真、ダンス、絵画、演劇、映画、建築のどれをとっても、科学と芸術には共通のテーマがあります。例えば、自然や宇宙に対する興味や好奇心は、ある意味では科学にも芸術でも根底で共通します。また美術は、科学的な概念を想像したり理解するのに用いられる道具でもあります。逆に科学が美術において用いられる事も多々あります。
例えば、私が拝聴したカーター・エマート(Carter Emmart)氏の講演では、アメリカ自然史博物館(正式には、Rose
Center for Earth and Space at the American Museum of Natural History
: http://www.amnh.org/rose/)内に新設されたハイデン(Hyden)プラネタリウムで実際に使われている宇宙の3D地図用ソフトウェア、Partview &
3D Digital Universeのデモが行われました。これはNASAの支援によるDigital Galaxy プロジェクトの一環で、現在わかっている大部分の天体の位置に関するデータベースが組み込まれています。ユーザーはまるで、宇宙を自由自在に飛び回るような感覚で使えます。宇宙の構造や恒星及び星団の情報も得る事ができます。
このソフトウェアが素晴らしいのは、天文学や宇宙開発に携わる人たちのみならず、天文に興味の無い人にも楽しめるように、わかりやすく且つ科学的にも精巧にできています。しかも使ってみるとよくわかるのですが、これは科学でありながら、芸術としても楽しむ事ができます。このソフトはhttp://www.haydenplanetarium.org/
でフリーでダウンロードする事ができます。
ブルース・デイマー(Bruce Damer) 氏の講演では、美術が科学に対する理解を深めたり、宇宙開発に役に立っている例が紹介されました。これは*マーズ・パスファインダー(Mars
Pathfinder)や衛星からのデータをもとに火星の表面をバーチャルに作り上げ、ローバーを走らせたらどうなるか、というシュミレーションソフトウェアです。こちらもhttp://www.driveonmars.com/でデモが見られます。
私も科学に携わるものですが、美術もたしなみます。昔から科学と芸術に共通する何かを漠然と感じていたものの、今回の会議に参加するまで確証が持てませんでした。実は科学と美術はお互いの世界を刺激しあえる面白い関係にあることをこの会議に参加して再認識しました。
*1997年7月4日、火星軌道に到着したオービター(軌道周回機)とランダー(着陸機)で構成された探査機。 ランダーは巨大なエアバッグに包まれて、火星の地表に硬着陸した。ランダーに搭載されたソジャーナーという名前の可愛いロボットのローバーが、地表を探査する様子は全世界の注目を集めた。
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