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環
環は土星からD、C、B、A、F、G、E環の順番に展開している。A〜C環が地球から見える環である。現在のAとB環を最初に発見(1610年)したのは、イタリアのガリレオ・ガリレイであった。しかし、観測に使った手作りの望遠鏡の分解能が低かったため、これ等が環であることに気付かず、ガリレオは「耳のような物体」と呼んだ。
1655年になって、オランダのクリスチャン・ホイヘンスが環であることを発見した。20世紀までA、B、C環が土星の環と考えられていたが、1969年に地上の観測でD環が、1971年にパイオニア11号によりF環が、1980年にボイジャー1号によりE環とG環がそれぞれ発見された。
A環
地球から見える一番外側の環である。幅は1万4600kmあり、土星の赤道表面上空6万1870kmの距離から広がっている。ドイツのヨハン・フランツ・エンケが発見した幅320kmのエンケの間隙がある。この中を羊飼い衛星のパンとアトラスがまわっている。
B環
一番幅が広くて明るく、粒子の密度も濃い環である。環の幅は2万5600km、土星の赤道表面上空3万1570kmの距離から広がっている。ボイジャー1号(1980年11月)の観測で、B環に自転車のスポークのような黒い影(Spokes
Ring)が発見された。分析の結果、これは非常に細かい粒子の集合であることが分かった。B環とA環の間には、有名なカッシニの間隙(幅2600km)がある。
C環
クレープ(ちりめん)環とも呼ばれる。名付けたのはイギリスのウィリアム・ラッセルである。一番青い環で、地球からは最もかすかに見える。幅は1万7500kmで、土星の赤道表面上空1万4170kmの距離から広がっている。幅270kmのマクスウェルの間隙がある。1838年、ベルリン天文台のヨハン・G・ガレにより発見されたが、1850年のW・C・ボンドとG・P・ボンドの父子さらにW・R・ダウエスの観測によって正式に認められた。
D環
最も内側にある非常にかすかな環で、土星に触れんばかりの近さにある。1969年5月の地上の観測により、C環の内側にある極めて薄い環が発見されD環と名付けられた。土星の赤道表面上空1万2000kmの距離から2170kmの幅に広がっている。
E環
最も外側の非常に見えにくい環である。1980年11月12日、土星に12万4200kmまで最接近したボイジャー1号により発見された。E環は、土星の赤道表面上空12万7670kmの距離から29万kmもの幅に広がっている。E環を構成する氷の粒子は特に細かく、密度も非常に希薄である。
F環
明るく見える細い環である。1979年9月1日、土星の赤道表面まで2万900kmに最接近したパイオニア11号(史上初の近接観測)が、A環の外側にあるF環を発見した。赤道の表面上空7万9880kmから490kmの幅で広がっている。1980年11月12日、土星に75万kmまで接近したボイジャー1号の観測で、よじれた2本の小環があることが分かった。これは、羊飼い衛星のパンドラとプロメテウスの重力によって、環を構成する粒子が羊の群のように追いやられたために生じたと考えられている。
G環
E環と共に見えにくい外側の環の一つである。1989年11月12日、ボイジャー1号の観測により確認された。土星の赤道表面上空10万5470kmの距離から8000kmの幅に広がっている。
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